9月11日-12日の2日間、KEKつくばキャンパス小林ホールにて、「KEK放射光ワークショップ」が開催されました。このワークショップは、KEKが検討を進めている3GeVクラスの蓄積リング型高輝度光源施設「KEK放射光」についての情報共有を行うとともに、広い分野の研究者のアイディアを計画に活かしていくことを目的としたもので、PF-UAとKEKフォトンファクトリーの共催として企画されたものです。
ワークショップには約210名の参加者があり、初日は日曜日ながら小林ホールがほぼ満席となるほどの盛況で、新しい光源加速器施設に対する多くの研究者の期待が伝わってくるようでした。施設側からはKEK放射光のスペックの紹介、PF-UA側からは検討委員会からの報告がなされた後、KEK放射光で期待される先端的な観測・解析手法に関する講演がありました。夕方から翌日朝はそれぞれのサイエンスの分科会に分かれ、KEK放射光で目指すサイエンスについて議論を行い、小林ホールに戻って、それぞれの分科会からの報告が行われました。総合討論では、ユーザーからの率直な意見や、将来を託す若手への期待も寄せられ、活発な意見交換がなされました。
今回のワークショップは、KEKと広い分野の物質・生命科学の研究者が協力して作り上げるKEK放射光の素晴らしい第一歩となりました。議論の内容は、KEK放射光のConceptual Design Report (CDR)に反映され、さらに検討を進めていくことになります。
2016.10.13